整経
編立の前準備の工程です。マイヤー編み機にセットするビームに、およそ340本の基布となる糸を巻き取っていきます。
それぞれの糸を同じ張力で平行に一定の速度でなされます。ビーム1本で約15,000mが高速回転で1本1本巻き取られていきます。
次の編立て工程で不具合が出ないように、高性能コンピュータで糸の張力を制御しつつ厳重な品質管理を行っています。
編立
マイヤー毛布はカールマイヤー機で編んでいます。パイル糸をクリルスタンドに立て、整経で巻き取られたビームをセットします。そして、基布と基布の間にパイル糸が交差する形で生地が編まれていきます。パイル糸をアクリル, 綿, ウール等に変えることで様々な素材の毛布をつくることが出来ます。
さらに、基布は輪っか状の‘鎖糸’と‘挿入糸’の2種に分かれます(詳しく>>基布の構成)。鎖糸の輪の中にパイル糸が入ることでパイル糸が輪っかに縛られて、毛抜けしない形態安定性の高い毛布になります。
ちなみに、この基布はレースに似ていますが、ドイツではマイヤー編機は元々レース用として開発されたもので、それを日本で独自に改良してマイヤー毛布が出来上がりました。
また、織毛布は毛足が短くしかできませんが、毛足の長さを自由に設定できるのもマイヤー毛布の優れた特徴です。
タオルケットも製造しています。タオル織機ではなくカールマイヤーの編み機 FBZ で編まれたものです。タオル織機で織られたものはループパイルが簡単に引き抜けてしまうというデメリットがありますが、
このタオルケットはマイヤー毛布と同じく地糸でループパイルを縛っているので、パイルを引っ張っても抜けにくくなっています。そのため耐久性が高く、欧米の高級ホテルのタオルとしても使用されています。ループパイルの長さをある程度自由に設定することも可能です。
泉大津独自の毛布加工技術を駆使し、他の工場にはない柔らかくふっくらした風合いのタオルケットも私たちの工場にて製造しています。
センターカット
編み上がった生地をセンターカットの工程で半分に切断していきます。その仕組みとしては、常に円状に回転して待ち構えている刃に、生地が下から入っていくことで半分に割れていきます。
1,000本もの糸を一気にカットするためには、常に切れ味の良い刃が必要です。そのために絶え間なく砥石で研ぎ、鋭利な状態を保ちながらカットしています。